さようならさようなら。あと少しで命尽きるのでこうして筆をとってみようと思った訳なんだが、こういうものには一体何を書いたらいいんだろうね。私が消えても煙草の量を増やしたりしないように。あとは食事を抜いたりしないように。仕事が忙しくても毎日三食きちんと食べるように。私が消えるのは決して君の所為ではないから気にしないよう。もともとそう長くは生きられなかったんだ気にする事は無い。だから安心して暮らすといい。この塔も自由に使うといい。それは夢魔としての持ち物ではなく私としても持ち物だからね。だから好きに使うと良い。アリスを呼んで、そこで二人で暮らしてくれたらなら私はとても嬉しいと思うよ。くれぐれもアリスを大切にするように。仲良く、幸せに暮らすように。絶対に幸せに暮らすように、これは上司からの命令だ。それだけ遂行してくれれば何も言う事は無いよ。だからもう、さようなら。
「ふふ、私も馬鹿だな」
黒くなった白い紙を破り捨てて。その侭窓から飛び降りた、(どうかお幸せに愛してました愛していました愛しています)。